「三銃士」 2011.8.25 ソワレ 帝国劇場

出演者(敬称略)
  ダルタニャン:井上芳雄    リシュリュー枢機卿:山口祐一郎    ミレディ:瀬奈じゅん
  アトス:橋本さとし        アラミス:石井一孝             ポルトス:岸祐二
  コンスタンス:和音美桜     アンヌ王妃:シルビア・グラブ        ルイ13世:今拓哉
  ロシュフォール:吉野圭吾   バッキンガム公爵:伊藤明賢       ジェイムズ:坂元健児

残業かも?マークのついていた今週、翌日の千秋楽で休暇を取っているので、定時で上がりたいと言えず
終わり次第駆けつけよう。もし残業になったら7時までとお願いして急げば1幕ラストの狩場には間に合う
だろう…なんて思いながら1日落ち着かなく仕事していましたが、夕方に入る仕事が少なめで早く終わり
5時半に定時のお知らせが出たので、心の中で“やたッ!”とご飯をもらえた時のポルトスのような叫びを
上げました。

6時に終業のチャイムが鳴り終わる頃には、マシンをシャットダウンして、一番に職場を飛び出し。
駅まで向かう道中、タイミングよく信号に1回も引っ掛からずにすんだので、予定より1本早い電車に
乗ることが出来、劇場入ったところで5分前のベルを聞けると言う、私にとっては余裕の到着

本日の席はS列下手寄り。S列は前が空いてるから、もし遅れても入りやすい席ですが、遅れなくて
本当に良かった。何より自分が落ち着きませんからね。
前楽と言うことで、通路の補助席もほぼ埋まってましたが、ポツポツと幾つか空席があり、ちょうど私の
前がひとつ空いていたので、視界が悪くなかったのも良かったです。前にひとりいるといないじゃだいぶ
視界が変わってきますからね。

日曜日に怪我をしたロシュフォール役の吉野さん、その後も多少の演出変更はあるものの、ちゃんと出演
しているとは聞いてましたが、やはり心配でロシュフォールが登場するとつい足元見てしまいました。
普通に歩く時も少~し足を引き摺ってましたが、怪我してると知らなきゃ多分、わからない程度で、
まずはホッと一安心。

殺陣シーンも初見なら違和感はないんじゃないかな?と言うか、私も何度も観てるけど、殺陣シーンは
あっちもこっちもと見るところ多くて、今までずっとロシュフォールに注目してた訳じゃないので、動きが
変わったとはっきりわかったのは、1幕のダルタニャンとの銀橋バトル、ダルタニャンが挑発して銀橋に
出て行くも、追い掛けずにゆっくり上手側に行って、待ち受けると言う形になってたところ。
上手側から少しだけ銀橋に行って、ダルタニャンが倒れたところから、腕の噛み付き合いで上手袖へ
移動し腕を切りつけられるって感じだったかな。

2幕舞踏会では階段の上で「小僧、俺が相手だ!」とダルタニャンと闘い始めるも、2人剣を合わせながら
上手袖へと消え、しばらくすると上手の下の袖から登場。出てきたところでダルタニャンの剣を弾き飛ばし
アトスから父の剣を受け取ったダルタニャンと背中合わせになって、何度かぐるぐると回って、じれて
踏み込んでいったところで、例の技を仕掛けられるって形になってました。
と言うことで、銀橋へ出るのも階段落ちもなく、クライマックスの殺陣シーンで闘い最中の主人公が消えて
しまうと言う、多少の不自然さはありましたが、その間、三銃士と親衛隊は激しく闘っているし、これも
初めて観るなら問題ないかと。背中合わせの2人の緊迫感が凄かったですし。

宝石箱争奪戦は、いつも宝石箱の動きを追ってしまうから、あまりロシュフォールの動きを把握してないけど
多分、ほとんど変更はなかったと思います。ただ、微妙に上手のロシュフォール寄りで争奪戦が繰り広げ
られていた気がして、それってあまりロシュフォールが動かなくてすむように?なんて思ったりもしたけど
私が下手から観てたから、そう感じただけかな?ジェイムズが足で挟んで投げた宝石箱があまり飛ばず
それ以降の争奪戦が上手寄りになった気もします。

争奪戦中のロシュフォールの日替わり台詞は「ミレディって呼んでもいい?」で、肘鉄食らって倒れて
ました。倒れる時は、微妙に足をかばっているように見えたけど、そう思って気にして見てたせいかも?

吉野さんの怪我の程度はよくわかりませんが、多分、走ったりするのもまだ辛いのでしょうね。
後1日の帝劇はこのままの演出かと思いますが、博多では銀橋バトルは復活できるといいですね。
客席近い銀橋での死闘は盛り上がる見せ場ですから。階段落ちは無理ならカットでもいいかと。
あれは落ちて転がるより、きっかけの足を踏み外すのが、足に負担掛かりそうだし。

前楽だから(?)今までになかった(私が観てない時にあったかもしれませんが)アドリブが幾つか。
ダルタニャンとの決闘シーン、三銃士は誰が決闘するのか揉めながら「シー」「シー」と声をひそめるも
ダルタニャンに「聞こえてますけど」と言われ、「ヒソヒソ話最中に失礼します」と言うダルタニャン。
「お喋り大会!?」が「ヒソヒソ話大会!?」に。

親衛隊との闘い後、ロシュフォールの目玉の話で、ポルトスいつもなら拾った子供が「ポイってな」とやる
ところ、アラミスに向かって「どうぞ」って。アトスもそれに乗って「どうぞ」。2人に「どうぞ」とやられた
アラミス、結構素で困ってるようでした。石井さん、案外アドリブに弱いタイプ?
「いらね。ポイ」って捨てちゃえばいいのに…などと思って見てましたが、最後の「どうぞ」でポルトス
ひとり置いてきぼりになって終了。

1幕ラスト、ロンドンへと向かうと決める前、アトスに腕を絡ませていたらしいダルタニャン「腕を組むな」
と言われ、アトスのマントを引っ張っていたコンスタンスは「掴んでもダメ」と言われてました。
で、アラミスを見て「濃いッ」。
キスするダルタニャンとコンスタンスを見て「早くない!?」と言うポルトス、本日は「早いよね?」と
言ってました。って、誰も気にしてないか

2幕、捕まった三銃士がラ・ロシェルへ連れて行かれる途中、今はロシュフォールに改心したと思わせて
おくのだとアラミスに説得され、ロシュフォールに謝るアトス、「さっきは○※☆△…」と台詞がゴニョ
ゴニョとなって、もう1回言うも言えず、アトラスとポルトスに“どうしよ?”みたいに情けない顔を見せ。
これって、噛んだ訳じゃなくて本当は謝りたくないから、言えない…って芝居なのか?とも思いましたが、
終演後の銀橋小噺で言い訳してたから、最初は本当に噛んだんだろうな。
3度目いつものように「さっきは、ごめんね」と言ったら、ロシュフォール「もういいだろう」って
噛み殺した笑いが、憎々しげさを増してましたが。ロシュフォールも本当に笑い堪えてたのでしょう。

そうそう、この前のシーンで反抗的なアトスをロシュフォールは蹴飛ばしてたと思うけど、本日は蹴らずに
怒り爆発させてました。2幕頭の劇団を解散させたところでは坂元座長を蹴っていたけれど。

カレーの港で僧に化けていた三銃士、ダルタニャンに再会したところでのポルトス「罪深い…ぐぅ~」って
寝てるんですか?と言われてました。ポルトスが一番お茶目かな。いつもパン持ってるしね。
パンと言えば、本日はアラミスに拭かれても「拭かないで」はなく、嫌そうな顔してるだけ。
国王の前に転がったパンは、アラミスが拾い(アトスも拾おうとしてた)、国王に渡して、ポルトスに。
国王が拾うのも面白くていいけれど、立場考えれば、国王自らが拾うよりこの方がいいですね。

合言葉は何回言っているのだろう?とこないだふと気になって、本日は気にして見ていたら1幕で4回、
2幕はカレーの港まで三銃士とダルタニャンが一緒のシーンはないので1回だけでした。
で、その1回はミレディが自殺した後「銃士になって何になる」と剣を投げ出したダルタニャンにアラミスが
剣を渡しながら言うのだけど、この時だけ「みんなはひとりのために」が先なんですよね。
それはダルタニャンにみんながいるぞと言うのを教えるためなのかしら?などと思ったり

では、本日のリシュリュー枢機卿です。
「おお 主よ」。静かに響き渡る猊下の声を聴いていると心落ち着き、うっとりとするくらい…
ゆっくりと振り向いて顔が見えると今度は目も奪われて…って、ファンの欲目?
ラストの♪ア~~メ~ン が微妙にかすれるところ、無駄に色っぽいなぁといつも思います。

謁見の間。国王や王妃に話す猊下の口調がいつもより若干ゆっくりだった気が…
王妃に話してる時は結構早口な印象があったけれど、本日はゆったりと感じました。と言うか、いつもほど
口調に力強さがない感じ?王妃との話が終わった後のガラッと口調が変わるところ、一気に別人でいつも
面白い凄いなと。

リシュリューの居室。ミレディとの話で瞬間にいろいろ見せる表情が好きです。バッキンガム公の居所が
わかって嬉しそうな表情を見せたかと思えば、ミレディの言い分を軽くあしらったり、厳しい顔を残して
立ち去ると、猊下から目が離せないので、なかなかミレディが見れない

王室の狩場。本日もご機嫌さんな枢機卿。手で顔を扇ぐ猊下をロシュフォールがマントでバサバサ扇いで
あげていたら、いいからと手で制していましたが、その後も暑いなぁと手で扇ぎ。
ロシュフォールとミレディの言い争いを「やかましいぃ」と止めたところから客席に笑いが起こってましたが
「私も狩りを楽しむことにする~」に笑いと拍手が。ここ最近比で特別面白かったり、変なことをした訳
ではなかったので、ナンで笑いが?と不思議…
「首飾り」で手で首飾りの形を示すところや、狩猟解禁の発砲する前、来賓客に笑顔を向けるところでも
笑いが起きていました。

2幕プロローグ。猊下のお面で迫る坂元座長、ゆっくり近づけて猊下の顔にコンとぶつけてました。
それで猊下は起き上がり。以前のように長いのけ反り攻防がなくなったのは、長くなると後ろでサポートに
来るロシュフォールを気遣ってのことでしょうか。

「我が心 氷にあらず」。枢機卿の法衣の赤は血の赤だと言う台詞がありますが、法衣よりこの時のマントの
色は本当に血に染まったような赤だなぁ…といつも思います。そんなマントに包まれる猊下の姿がなんとも。
1曲でいろいろな歌い方を聴かせてくれる猊下、歌詞はナンだけど♪敵の血で染める大地 の部分が好き。
後、ラストの♪重責は鉛の苦しみ の部分もなんだか妙に心惹かれる声です。
ラストの♪ア~~メ~ン は猊下の全ての想いがこめられた力強さがありました。

「我を信じよ!」。左右に開いた幕の後ろにスタンドマイクを携えて立つ猊下、全身でリズムを取って
笑ってる?前に出て来ると前方、2階と視線を飛ばして、薄く微笑んだ表情がイイ。
随所に巻き舌と言うか、語尾がうねるような歌い方が入って、ロックン猊下はますます好調。
間奏の後、歌い出す前「時は来た~ぁ」でドンと大きく足を踏み出してました。
♪今~ と歌い出した後、手拍子が起きていたけれど、私はこの曲に手拍子はイマイチ…と思うので
しませんでした。

親衛隊長のロシュフォール、怪我してることを感じさせない今までと変わらず動きで猊下を盛り立てて
ました。ただ、後半に猊下の周りを左右にと動き回るのはなかったかな?剣をギターに見立てての動きは
以前と変わらずしていたけれど。

ミレディから宝石箱を受け取るシーン。ミレディが「お望みのもの」を噛んでしまったけれど、そのまま
続行。だからって訳じゃないだろうけれど、いつも以上に猊下の表情が怖かった気がしました。

国王の誕生日祝いの舞踏会。変更になったダルタニャンとロシュフォールの闘いは先に書きましたが
ロシュフォールが例の技を掛けられた時、猊下は目を伏せて顔を逸らせてました。
今まで、ロシュフォールの階段落ちもほとんど表情出さずに見守っていた猊下だったのに…
退室する前、親衛隊に捕らえられそうになる時も、今までになく淋しそうな表情に見えましたが、途中から
顔を上げ足取りも速めて、威厳は保っての退場でした。

カーテンコール。親衛隊のポーズがまた変わってた。3人、3人で違うポーズ。
ロシュフォールの吉野さんへの拍手が大きかった。でも、猊下にはそれ以上の拍手が!
銀橋へ出るので、思い切り裾を持ち上げていた猊下、下に穿いてるスラックスがしっかり見えました。

平日ソワレなのでEXIT曲で帰る方もいましたが、大多数は銀橋小噺があるのを知ってるから残ってました。
と言うことで、ダルタニャンと三銃士の銀橋小噺コーナー。井上くん、今日は前楽で本当に特別ですと。

アトスの橋本さんも「スペシャル オブ スペシャルですよ」と。そして今日、台詞を噛みそうになったシーンが
ありましたが、あれは噛んだんでなくスペシャル演出ですと言ってたけど、やっぱり噛んだんだな

アラミスの知恵袋はダルタニャンと三銃士の出身地であるガスコーニュのこと。ガスコーニュはパリから
650km、東京から姫路くらいの距離をジャガイモ号で旅して来た。ジャガイモ号がテクテク歩いて来た
からこそ、パリで三銃士に会えた。ジャガイモ号こそ、影の主役ですみたいなことを言って、今、袖で
草を食んでるジャガイモ号に拍手を!と。拍手してたら、ジャガイモ号のいななきが聞こえました。
音声さん、グッジョブ

ポルトスは四銃士のことと言って、4人組と言えばフォーリーブス、ダークダックス…などと昭和の香が
するグループ名を出し、四銃士もデビューしたいと思います。それはお客さま次第…みたいなことを。
古いグループ名にまた井上くん、よくわからないとか、デビューするには年齢行っちゃってますけど
などと言ってました。

最後、明日で千秋楽を迎えます。今日で2回公演は最後ですと言って「残念!」と言いつつ、ポーズは
両手挙げて“万歳!”の井上くん。1日2回公演はやはりそうとうきついのでしょうね。
でも、まだ観たいと思う方は、博多へもいらしてください(博多弁で)とも言ってました。

なんやかんやと言いつつ(と誰かが言ってた)、帝劇公演も残すところ後1回となりました…

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